健康な髪とはどのような状態なのかご存知でしょうか?
ツヤのある髪?サラサラな髪?真っ直ぐな髪?
それらは綺麗に見える髪であって健康な髪とはいえないかもしれません。
あなたが画面上で見ている「綺麗な髪」は濡らして乾かすとそれだけではその綺麗な髪には戻らない綺麗に魅せるために作り込まれた髪かもしれません。
ダメージが顕著な髪でもアイロンしてオイルをつければツヤのあるサラサラなストレートヘアは作れますが、それではシャンプーすれば一瞬で元通りです。
はたしてそのような髪は健康な髪といえるでしょうか?
この記事では健康な髪について解説していきます。
健康な髪の定義
「健康な髪」の定義は髪が疎水の状態であることです。
髪が疎水の状態では以下の3つがポイントになります。
- 髪の水分量
- 等電点
- 18MEAがある
一つ一つ解説していきます。
髪の水分量
健康な髪では、髪の水分量を11〜14%に保持できる働きを持ちます。
逆にダメージしてしまった髪は親水毛と呼ばれ、水分を離しやすく乾燥しやすいが吸水もしやすい状態になっています。
このような状態は髪がパサつきやすく、膨らみやすい性質になっています。
また、よりダメージしたハイダメージ毛では水分が入るとトローンとした状態になり水分を調整する働きが全くなくなってしまいます。
このような状態では、美容室での施術でも過剰に薬剤を吸ってしまったり過剰に負荷がかかりますので、施術を断られたり失敗するケースというもの出てきてしまいやすいです。
髪の水分量はどのように調整されるのかというと、エイジングやダメージによって髪にできた空洞(ボイド)が多くなるほどそこに水分が入り込んでいきます。
トリートメントで空洞を埋めて接着してあげることで水分保持機能を保つことができてきます。
等電点
等電点とは髪の電荷が±0の状態をいい、phが4.5〜5.5にあることになります。
これをよりわかりやすく表現すると、キューティクルが適度に引き締まった状態になります。
ph4.5〜5.5は弱酸性です。
仮にphが酸性に偏るほど髪は収れんし、等電点を過剰に下回ったり振れ幅の大きい急激な変化を起こすと過収れんを起こし髪が固くなってしまいます。
逆にアルカリに傾くほど髪は膨潤していきキューティクルが開いていきます。
美容室ではカラーやパーマ、縮毛矯正など髪のphがアルカリや酸に振るメニューが多くあります。
髪の負担を減らしたりその後の薬剤施術の持ちのためにも最後には必ず髪のphを4.5〜5.5に戻してあげることが大切になってきます。
18MEA
18MEA(CMC)とはキューティクル表面の脂の通り路になる役割があります。
この18MEAがあることにより、皮脂が髪を覆いバリアの役割を果たしてくれます。
ですが、この18MEAないし毛髪内部のCMCというのはカラーやパーマで簡単に流出してしまうのです。
カラーやパーマをされてる方は髪にCMCケアをしてあげることが疎水毛へのポイントになってきます。
まとめ
健康な髪の定義をおさらいすると
- 髪の水分量が11〜14%に保持できる
- 髪のphが4.5〜5.5(等電点)
- 18MEA(CMC)がある
これら全てを満たしている状態の髪のことを疎水毛といい、疎水毛=健康毛ということが言えるということになります。
疎水毛だと何がいいのか?
- 自然なハリ艶のある髪に見える
- カラーの持ちが良くなる
- パーマの持ちが良くなる
- トリートメントのノリが良くなる
- 施術の可能性が広がる(ダメージが原因で施術を断られることが少なくなる)
このような利点が生まれます。
髪の健康な状態を知ることは髪のダメージした状態も同時に理解できると思います。
昨今は様々なサロントリートメントメニューや商品がたくさんあります。
自分の髪には何をしたらいいのか、何をされてるのか、正しく上手にケアをして疎水に導いてください!